小説「西の魔女が死んだ」学ぶ気持ちの切り替え方 2

今回は、前回の『小説「西の魔女が死んだ」学ぶ気持ちの切り替え方 1』の続きで、もう1節ご紹介したいと思います。

まい:「でも。わたしの問題もやっぱりあると思う」

まいは、けなげにも言い切った。

まい:「私はやっぱり弱かったと思う。一匹狼で突っ張る強さを養うか、群れで生きる楽しさを選ぶのか・・・」

おばあちゃん:「その時々で決めたらどうですか。自分が楽に生きられる場所を求めたからといって、後ろめたく思う必要はありませんよ。サボテンは水の中に生える必要はないし、蓮の花は空中では咲かない。シロクマがハワイより北極で生きるほうを選んだからといって、だれがシロクマを責めますか」

少しコメント!

まいちゃんが中学のクラスに上手く溶け込めず、転校するかどうか迷っている気持ちをおばあちゃんに相談する場面です。

現実問題、なかなか環境を変えられないことも多いですようね。ただ、植物さえも生える場所を選んでいるわけですから、自分が自分の行動を選択できるという「責任と自由」があることに気づかせてくれる言葉のように思います。物の捉え方で気持ちも変化しますよね。

まいちゃん世代というよりも、大人の方が共感できる言葉かもしれません。

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「西の魔女が死んだ」は、清里がロケ地となり映画化もされている梨木香歩さんの小説です。梨木香歩さんは日本にユング心理学を普及された河合隼雄さんとも親交があったようで、この本の中には心理学のエッセンスがたくさん組み込まれています。

私にとっては読めば読むほど味の出てくる小説であり、主人公「まいちゃん(12歳)」と「西の魔女=まいちゃんのおばあちゃん」とのやりとりは、心理学が生活と共に有る学問だということを再認識させてくれます。

また、子、親、祖母と各世代の心情が切実に描写されており、世代間の柵を越えて誰でもが共感できる要素を持っている小説でもあります。

心に留まる文章は人によって、また、その時々の状況や心情によって異なると思います。機会があれば、自分流の捉え方で読んでみてください。