HOME > お知らせ > 院長ブログ > 副腎疲労症候群とストレス&慢性炎症について!

副腎疲労症候群とストレス&慢性炎症について!

The structure of the kidney and the adrenal.

副腎疲労症候群については、徐々に世間に知られるようになっていますが、医療従事者を含め知らない人のほうが多いと思います。

どのような病態なのかを、わかりやすくご説明いたします。

副腎疲労症候群とは?

*副腎ってどういう臓器?

まず副腎って何?からですが、両側の腎臓の上部にあるわずか数cm、重量で5g程度のホルモンを分泌する臓器です。そこから、コルチゾール、アルドステロン、アドレナリンなどのホルモンが常に全身へ放出されています。副腎ホルモンは、自律神経と連携し身体の健康状態を維持するための重要な働きをしています。

*副腎ホルモンの働き

コルチゾールとは、薬でもおなじみのステロイドホルモンのことです。実は身体の中で合成されています。その主な作用ですが、まずは細胞のエネルギー源である血糖値が下がりすぎないように調節しています。次に、感染や毒素、外傷などで生じる体内の炎症が激しくならないように抑える働きをしています。また、ナトリウムやカリウムなどの細胞に大切なミネラルバランスを維持する作用もしています。アルドステロンも、コルチゾールと一緒にナトリウムやカリウムのバランスを取る働きがメインです。アドレナリンは、自律神経の刺激を受け心身の活動性を高めるため循環器系、呼吸器系、筋肉、神経系などの機能を活性化し、糖や脂肪、タンパク質などの代謝を高める作用をします。

*副腎疲労症候群の状態

このように副腎は、ホルモン分泌にて身体、細胞の代謝を支える重要な働きをしており、身体の疲労回復に関わることから、コルチゾールはストレスホルモンとも言われます。

私たちの心身に過大なストレスが生じた時や、慢性的なストレスがかかり続けると、副腎はフル活動することになります。ストレスが積み重なると、5gしかない小さな臓器は、やがて疲労困憊し重要なホルモンを十分に分泌できなくなってしまいます。この状態が長く継続することを、副腎疲労(症候群)と言います。

*副腎疲労症状

副腎疲労の状態では、血糖値は維持できなくなり、新陳代謝が悪くなり、エネルギー産生は低下し、体内の炎症が悪化します。そして慢性の全身倦怠感、疲れやすさ、低血糖症状、起立性調節障害、原因不明の心身の不調感、アレルギー症状の発症や悪化、膠原病・免疫疾患など炎症性疾患発症、うつ状態、不安障害、思考力の低下、感覚過敏などの合併など様々な症状が起きてきます。

・「多めの休みをとっても、疲れが取れない。朝にベッドから起き上がれない。」

・「検査しても正常と診断されるが、原因がわからない症状や疲労感が続く。」

・「うつ病と言われて通常の治療をしても長期改善しない。」

※副腎疲労症候群が増悪すると、短期間で回復せず長期の静養が必要になり、社会生活や日常生活に支障をきたすため、軽症のうちに対処することが肝心です。

副腎疲労とストレス&慢性炎症の関係とは?

副腎疲労は、心身のストレスで生じることは前述した通りです。

心身に負荷されるストレスには、様々な要因があります。

*わかりやすいストレスには、

・仕事関連では、高度のプレッシャー、過労、パワハラなど人間関係ストレス、不向きな仕事への不適応、出張による環境の変化、不規則な時間の就労ストレスなど

・家族関係のストレス、夫婦の一方が「大人の発達障害」のケースが増えてきています。

・親の介護ストレス、育児ストレス、受験ストレス(本人、家族)など・・・

*しかし、見逃されやすいストレスがあります!

 それが、体内の慢性炎症です。

上記のようなストレスが続いて副腎疲労が生じた結果、免疫異常、代謝低下、ホルモンや自律神経の失調などが起こり、体内での慢性感染、アレルギー障害、免疫異常、様々な毒素(身の回りの化学物質、有害重金属など)の蓄積などが、慢性炎症を起こすと炎症を抑制するために、長期に副腎ホルモンが過剰分泌し副腎疲労を悪化させてしまいます。

それから、コンビニ食、外食中心の食事での栄養の偏りが栄養失調をきたす場合や、甘いもの(砂糖、果糖、人工甘味料)、小麦や乳製品の摂りすぎ、マーガリンなどの悪い油の摂りすぎなども副腎ストレスの原因になることがあります。

※慢性炎症で特に起きやすいのが・・・・

・腸内環境不全からの慢性腸炎(カンジダ症など)

・慢性腸炎があると、食物アレルギーが起きやすくなります

・小麦に含まれるグルテン、牛乳に含まれるカゼインが腸炎をおこします

・腸炎があると、腸漏れ症候群(リーキーガット症候群)を招き、毒物が体内に入り炎症を招きます

・歯周病、慢性上咽頭炎などの慢性感染が、慢性炎症をおこして副腎疲労の原因になります

・歯の詰め物のアマルガム(水銀含有)や、マグロなど大きな魚に含まれる水銀が体内に蓄積し慢性炎症をおこします

・食品中の添加物、防腐剤、農薬や殺虫剤、消臭剤、化粧品、歯磨き粉など、様々な生活用品に含まれる化学物質が体内に蓄積し化学物質過敏症をおこします

副腎疲労に気をつけて!

ストレス社会の中で副腎疲労にならないように、現状を振り返りライフワークバランスや、生活環境、食生活などを見直してみてください。

 

院長 佐久間一穂