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果糖、人工甘味料 ブドウ糖の過剰摂取は不調の原因かも?

大人も、子供も糖質の過剰摂取が、肥満の原因だけでなく、体内で慢性炎症をまねき様々な病気の引き金になる研究が進んでます。

下記に、セリスタ株式会社開催のセミナーで話されたDr. Robert H. Lustig, M.D.教授の講演内容のまとめをご紹介し、現代の果糖、人工甘味料、ブドウ糖、精製された白い食品(砂糖、小麦、白米など)の過剰摂取の危険性を知って頂きたいと思います。

 

<なぜ果糖、ブドウ糖の過剰摂取は危険なのか?>

ブドウ糖、果糖の過剰摂取が以下の問題を引き起こす。

果糖は、ブドウ糖以上に代謝異常を引き起こす。

(人工甘味料は、トウモロコシなどからの果糖で出来ている。)

果糖(フルクトース)は、脂肪のβ酸化を抑制、脂肪代謝(ケトン代謝)を阻害し脂肪肝を引き起こしやすい。また、腸粘膜のタイトジャンクションを緩める作用をもち、リーキーガット症候群を招く。

1850年頃に比較し、現代の食生活の糖質の摂取量は25倍になっている。

さらに、人工甘味料が作られ、それを含む超加工食品(ultra processed food)の摂取量が、1960年代後半から顕著に増えだし、それらの国々では医療費が急激に増えるようなった。

健康的な食事で重要なことは、糖質制限と食物繊維を増やすこと。超加工食品には、過剰な糖質が含まれ、食物繊維が含まれない。

 

<ブドウ糖、果糖の過剰摂取が起こす身体への障害のまとめ>

慢性疾患の8つの本当の問題点

Dr. Robert H. Lustig, M.D.  UCSF教授

1.糖化ストレス    ブドウ糖、フルクトースの過剰摂取。

2.酸化ストレス   

  糖化が起きると活性酸素が増える、糖代謝で活性酸素が発生。

3.ミトコンドリア障害

  フルクトースの過剰摂取で、ミトコンドリア機能が低下する。

4.インスリン不耐症  

  過剰な糖質摂取で、肥満に関わらずインスリン抵抗性を招く。

5.細胞膜異常     

  膜流動性を良くするω3摂取をふやす。特に脳神経には、ω3脂肪酸摂取が重要。

6.慢性炎症   

7.メチレーション異常 

  メチレーション過剰を糖質過剰が引き起こし、Metferに影響葉酸不足を招く。 

8.オートファジー異常 異常な細胞の自己分解作用の障害

これらは、全て細胞にとって重要な機能を障害することばかりです。

この慢性的なダメージは、細胞のエネルギー産生を低下、細胞のデトックスや正常な細胞の働きを阻害します。細胞の新陳代謝がうまく行かなくなり、結果的にDNAやRNAにストレスがかかり、遺伝子異常の発現が起こりやすくなります。また、身体の老化が進み易くなることでもあります。

 

<果糖の過剰摂取が、行動障害リスクに関与も!>

注意欠陥・多動症(ADHD)、双極性障害、攻撃的行動などの一因は砂糖や果糖の過剰摂取である可能性が示唆された。米コロラド大学の研究。

砂糖(ショ糖)と高果糖液糖(果糖を90%以上含む異性化糖で、多くの加工食品に含まれている)の構成成分である果糖、そして果糖の代謝の過程で体内で産生される尿酸には、行動障害のリスクを高めるとの仮説を、コロラド大学医学部のジョンソン教授らが新しい研究により示しています。

 

まとめ

現代のスイーツブームや、カッピヌードル、加工食品、ファーストフードやコンビニ食などの食べやすい食生活が、1960年頃からどんどんと進み、偏った食生活が当たり前になっています。過剰なストレスや食生活などの生活スタイルの激変が、私たちの健康を脅かしています。昔より医療は進歩しているのに、メタボリックシンドロームなどの慢性疾患やガンや難治性疾患は増える一方です。科学の進歩、利便性の追求による歪みが起きている時代になのではないでしょうか。異常気象ばかりでなく、食の異常や運動不足、睡眠障害、SNSによるストレスなど、身近なことへも問題意識をもって生活していきましょう。

 

参考文献

果糖中毒 ロバート・H・ラスティング著 

糖質過剰症候群 あらゆる病に共通する原因 清水泰行著

糖質過剰症候群 

https://izumo.u-shimane.ac.jp/campus/healthcenter/blog_cms/2019/8/21.html

 

院長 佐久間一穂

 

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